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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「期日向かい高値2万3338円」

株式評論家 富田隆弥

◆暑い、暑い8月もあと1週間。間もなく秋となり、涼しい風も吹いてこよう。秋風がコロナウイルスをどこかへ吹き飛ばし、みなが気軽に外出できる季節になることを祈っている。

◆8月の相場も熱かった。日経平均株価は8月14日までの2週間で1628円幅も上げ、半年ぶりの高値水準となる2万3338円(ザラバ)をつけた。さすがに17日以降は足踏み(20日終値2万2880円)となり商いも細ったが、日足チャートは25日移動平均線(20日時点2万2699円)の上にあり、13日に空けた窓2万2874円を埋める想定内の動きであるから「程よいスピード調整」と言えるだろう。

◆このあと切り返して2万3338円を抜くと、1月の年初来高値2万4115円や2年前の10月高値2万4448円を目指すことになる。秋だけに「天高く」という相場になることを願う。

◆ただし、先週も触れたように8月は年末年始で描いた三尊高値の右肩(2月)から6ヵ月目に当たり、8月14日の2万3338円は「期日向かい」の高値に当たる。また、14日の先物オプションSQ(清算値2万3350円)を通過したが、日経平均はまだその清算値に一度も届いておらず「幻のSQ」になっている。

◆多くの投資家が楽観・強気に傾いた8月でもあり、スピード調整が少し長引く可能性もある。もし25日移動平均線(2万2700円処)を割り込むと、75日移動平均線と200日移動平均線のある2万2100円近辺まで下げ、2万2000円台の「往来相場」に戻る可能性も否定できなくなる。

◆未曽有の金融・財政支援を背景に米国株の堅調が続いているので、日経平均もいずれ年初来高値を目指すだろうが、その高値トライは14日高値の「2万3338円突破」が合図になる。

(8月20日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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