非常事態の町、日常のマーケット

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株探編集部からのお手紙 2020年4月11日
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- CONTENTS -
・今週のお手紙
・今週の注目記事×3!
・ゼロから始める「株探」の歩き方
・今週の株探人気記事ランキング
・プロフィール登録のお願い
・今週末配信の「株探」おすすめ記事
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株探太郎さま
 
おはようございます。
株探編集部です。
 
日本の4-6月期のGDP成長率は年率マイナス25%減とゴールドマン・サックス証券が予想しています。
そこまでいかなくとも、2ケタ減は必至との見方が支配的な状況です。
 
4日までの1週間の米新規失業保険申請件数は660万件。
3月15日からの3週合計の失業保険申請数は1600万件を超えました。
失業率は1929年に始まった大恐慌以来の20%まで上昇するとの見方すら出ています。
 
しかし株価は、既にどん底から立ち上がり、新たな上昇に向かっているかのような足取りです。
 
日経平均株価の10日終値は1万9498円。3月19日につけた安値1万6358円からは19%上昇しています。
NYダウの9日終値は2万3719ドル。3月23日につけた安値1万8213ドルから30%上昇しています。
 
株価は常に未来を織り込みます。
株式市場はコロナ禍に揺れる世界より早く最悪期を織り込み、“コロナ恐慌”からの回復に向かっているということでしょうか?
 
東証1部の売買代金は4月9日に2兆2997億円、10日に2兆1945億円と、2月最終週にコロナ暴落が始まる以前の水準まで低下しています。
この2日間はボラティリティも低下し、9日は前日比7円安、10日は152円高と、日経平均の値動きは“平常時”のそれになっています。
 
まだたった2日間です。
これがこの先もずっと続くかどうかの見極めにはまだ日数が必要でしょう。
 
しかし、マーケットに一足早く、“日常”が戻り始めている気配があることも確かです。
 
マーケットに平穏な日常が帰ってくるのならば、これから先に待っているのは“例年通りのありがちな動き”です。
すなわち決算シーズンの悲喜こもごも、セルインメイ、夏枯れ相場、年末ラリー…
 
とはいえ、コロナ恐慌は企業の事業環境に大規模な地殻変動をもたらしています。
売り上げが急減した企業がある一方、売り上げの急増が伝えられている企業も多数存在します。
これから迎える決算シーズンは、「コロナ以前・以後」で企業の収益力がどう変わっていくかを見極めるためのものになるでしょう。
 
その後にセルインメイが訪れるならば、決算シーズンで見極めた「コロナ以後」に成長する企業をじっくりと仕込む機会になりそうです。
 
日常が本当に帰ってきつつあるのなら、それは賢明な投資家に多くの好機をもたらすと思われてなりません。
 
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☆今週の注目記事☆その1
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暴落前に先回りで全保有株を現金化、
“神判断”した人の技に迫る
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【すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 すぽさんの場合】
◇第1回◇
 
あの時、全部売っておけばなぁ~(泣)
 
古くはITバブル、そしてライブドアにリーマン・ショック。ちょっと最近では2015年夏のチャイナ・ショックや18年末の米連邦準備理事会(FRB)ショックの暴落、急落に巻き込まれて、損切りの大切さを身にしみていた投資家さんも多いはず。しかし、何度経験しても、同じことをやらかしてしまうものです。
 
実は今回紹介する40代男性のすぽさん(ハンドルネーム)も、リーマン・ショックと直近の18年末ショックの際に逃げ遅れて、50%や30%の資産を溶かしてしまった経験の持ち主です。それが今回のコロナショックでは今年2月末から始まった暴落の1カ月前にポジションを全て解消し、現金化を断行していました。
 
米国株市場がバブル化している様相を注視していた中で、1月下旬に米ダウ工業株30種平均が急落する場面を見て、一大決心をしたとのこと。その様子は自身のツイッターでも1月末に現金化宣言をしており、また取材陣も今回の暴落が始まった当初の3月初旬にすぽさんに話を聞いているので、後付けでないことを確認しています。
 
「二度あることは三度ある」と言われますが、すぽさんは二度の失敗で留めることができたのは、なぜなのでしょうか。1つは二度の失敗から、この先も来るであろう下落相場にどう向き合えばいいのか、以前より意識しながら投資を行っていたところ、偶然、ある大学教授による、相場のバブルを見極める理論が目に留まり、徹底的に読み込んで参考にしたことがあります。
 
もう1つは、すぽさんの投資戦略にあります。それはファンダメンタルズ重視。強い事業モデルを持つ銘柄を割安でつかみ、中長期でリターンを狙うことを基本に据えています。実は、この戦略は今回そして過去に巻き込まれた二度の暴落ないし急落局面では、マイナスに働く可能性があります。
 
というのも、選んだ銘柄のファンダメンタルズに異変が見えなければ、基本はホールドという立場を取りうるため、全体相場が暴落しようが手放さないことも「あり」だからです。実際、過去の二度の失敗は、その立場を取ったがために招いたものでした。
 
一方で、すぽさんは企業分析オタクと、自身で認めるほどじっくり分析するタイプ。感情に流されずに、合理重視で投資判断する経験を積み重ねてきたからこそ、今回は感情に負けずに対処できたといえるのです。
 
もちろん人間ですから、ノーポジにしてから何度か、自分の判断が間違っているのではないかと不安に駆られたそうです。それでも貫くことができたすぽさんのすご技は、株探プレミアムに登録して、記事をご覧ください。
 
▼すぽさんの場合-第1回
暴落前に先回りで全保有株を現金化、“神判断”した人の技に迫る
⇒ https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n202004100427
 
【すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技】
投資上手の人はどんなふうにして銘柄を選ぶのか。また買い時や売り時はどのようにして判断しているのか。株で1億円以上を稼いでいるような「すご腕投資家」の実例をそのノウハウとともに紹介します。
⇒ バックナンバーはこちら!
 
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☆今週の注目記事☆その2
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コロナショック前の高値に惑わされないには ⇒ アンカリング
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【大槻奈那の「だからあなたは損をする~心理バイアスの罠にはまらない技」】
◇第3回◇
 
一時期は直近高値から30%ほど暴落した日経平均株価も、反発の動きを見せています! が、一気に下落分を取り戻すようなV字回復は期待しにくい環境です。景気や企業業績といった先行きのファンダメンタルズを考えれば、さもありなんとなります。
 
ですが、このコラムは投資家の心理をテーマにしています。反発しても上値が重くなりがちな足元の状況を、投資家心理の視点から解説したのが今回の内容です。
 
そのキーワードが「アンカリング」です。錨(いかり)を意味する英語のアンカーが基になっている用語で、先に与えられた情報によって判断を歪められてしまう現象を示します。
 
ということは心理面から、今回のような暴落後に上値が重くなるのは、暴落前の高値にアンカリングされている可能性があるのです。パンデミックの襲来で、我々はもはやコロナショックが襲う前とはまったく異なる世界に存在している可能性もあります。とするならば、今とは別世界のときに付けた高値を気にし過ぎる、誤った判断をしていることになりかねません。
 
記事では巣ごもり関連銘柄を使ってアンカリングの罠について検討しています。これらの詳しい内容は、株探プレミアムに登録してご確認ください。
 
▼第3回
コロナショック前の高値に惑わされないには ⇒ アンカリング
⇒ https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n202004100189
 
【大槻奈那の「だからあなたは損をする~心理バイアスの罠にはまらない技」】
マネックス証券・執行役員チーフアナリストの大槻奈那が心理学と経済学を融合した行動経済学の知見を踏まえながら個人投資家が陥りやすい心理の罠に迷い込まないポイントを紹介していきます。
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☆今週の注目記事☆その3
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2つの指標で見つけた!
コロナショックを耐えそうな極限環境銘柄
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【大川智宏の「日本株・数字で徹底診断!」】
◇第38回◇
 
足元の全体相場は最悪期を逃れたような動きにも見えますが、新型肺炎の世界的な感染拡大による景気そして企業業績への影響はこれから具体化していく段階です。株価は実態より半年から1年先行するという視点に立てば、足元の反発は将来の景気回復を先取りする動きという解釈もできます。
 
とはいえ、多くの不透明要因がある状況下での反応であることは否定できません。今後、明確になっていく企業業績や景気への影響が市場の想定を下回り、株価が再び大きく下押しされるリスクへの備えは必須です。
 
今回の記事は、これから二番底、三番底が襲いかかる局面に備えた投資戦略で、具体的には「極限環境銘柄」の発掘をテーマにしています。極寒の極地、激しく乾燥する砂漠、そして非常に高い水圧がかかる深海――といった極限の環境にもめげずに生き抜く生物がいます。
 
株式でも同じ。どんなに厳しい外部環境にさらされようが耐え抜く、屈強な銘柄が必ず存在するはずだと、クオンツという探検隊が探索に乗り出し、候補を見つけました。
 
使ったのは2つ、厳密に言うと3つの指標です。最初の2つは、リーマン・ショック前後の実績増益率と、足元の予想増益率で、サプライズ感はないかもしれません。
 
ですから最後の種を明かしましょう。それはROE(自己資本利益率)。「おい、なんだよ。それもフツーじゃん」と思われる方もいらっしゃるでしょう。そこでさらに種を明かすと、今回はROEそのものの値を単純に使ってはいません。
 
それはなに? そして、3つを組み合わせて抽出した銘柄のパフォーマンスは、どのように変わっているのか。さらには該当する銘柄の候補とは。これらの詳しい内容は、株探プレミアムに登録してご覧ください。
 
▼第38回
2つの指標で見つけた! コロナショックを耐えそうな極限環境銘柄
⇒ https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n202004080311
 
【大川智宏の「日本株・数字で徹底診断!」】
智剣・Oskarグループの主席ストラテジストである大川智宏が、日本株の行方をクオンツと呼ばれる金融工学の手法を駆使して診断します。
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【最新話公開!】
横山利香の
ゼロから始める「株探」の歩き方
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株が大好き、認定テクニカルアナリストの横山利香さんによる、株探の世界を隈なく探索するための実践ガイドの連載です。
 
コロナショックに翻弄される株式市場ですが、足もとでは落ち着きを取り戻しつつあるかにもみえます。
 
暴落後のリバウンド局面の到来に備えて、横山さんが注目するのが株探の「株価注意報」。
 
今回取り上げるのはその「株価注意報」の2つのメニュー、「日経平均の寄与度ランキング」と「東証1部【業種別】騰落ランキング」です。この2つを掘り下げると興味深いヒントが得られます。横山さんは、指数や業種別株価指数の動きを逆手に取って、銘柄選別に活かそうとする逆転の発想を提案します。
 
その逆転の発想とは?
 
横山さんのわかりやすい解説で、あなたも“株探の達人”に!
 
☆最新記事(4月9日公開)← NEW!
▼「(18)指数の動きを逆手に取った銘柄選びをやってみよう」
⇒ https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n202004090515
 
★前シリーズも読めます★
⇒ バックナンバーはこちら!
 
※当連載はフリーコンテンツです。どなた様もご覧いただけます。
 
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◇今週の株探人気記事ランキング!◇
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※4月10日昼頃集計/PC・スマホ合計
 
一週間(前週金曜昼から今週金曜昼まで)の人気記事ランキングをお届けします!
 
1.株主優待“オフシーズン”に狙う、隠れ優良株「6銘柄」セレクト <株探トップ特集>
2.解禁秒読み「オンライン診療」最前線株、“医療崩壊”阻止へ高まる注目 <株探トップ特集>
3.【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 猛威振るう新型コロナ、投資家に対抗手段あるか?!
4.【杉村富生の短期相場観測】 ─この局面での物色テーマ&有望銘柄を探る!
5.【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (4月6日発表分)
 
今週の詳しい動向は、土曜朝06時30分配信の【今週読まれた記事】でもご紹介しています。
併せてご覧ください!
 
▼[PC]4月11日の市場ニュース[特集](一覧の下にあります)
⇒ https://kabutan.jp/news/marketnews/?category=5&date=20200411
▼[スマホ]市場ニュース[特集]
⇒ https://s.kabutan.jp/market_news/?category_org_id=5
 
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⇒ https://account.kabutan.jp/profile/nickname/edit
 
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★今週末配信の「株探」おすすめ記事★
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4月11日(土)
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09時30分 北浜流一郎のズバリ株先見!
13時30分 明日の好悪材料
16時00分 10万円以下で買える、今期増益&低PBR 【2部・新興】編
19時30分 発表迫る、20年3月期【業績上振れ】期待リスト〔第2弾〕
 
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☆次回配信は 4月18日(土)の予定です。
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